パイナップルの皮と芯から作る、メキシコの発酵ドリンク「テパチェ」。
ほんのり甘く、シュワッとした飲み口がおいしいので、パイナップルを買うと作りたくなる、お気に入りの発酵飲料です。
ただ、初めて作る方からは、
「発酵させるなら、アルコールもできるの?」
「子どもや妊娠中の人も飲める?」
「飲んだあとに運転しても大丈夫?」
と聞かれることがあります。
先にお伝えすると、テパチェは発酵の途中で、少量のアルコールが生じる可能性があります。
だからといって、怖い飲み物というわけではありません。
どのような仕組みで作られるのかを知り、飲む人やタイミングに少し気をつければ、家庭でも楽しく作れます。
テパチェにアルコールは含まれる?

テパチェは、パイナップルの皮と芯に、砂糖と水を加えて発酵させます。
発酵が始まると、パイナップルに付着している酵母などが糖を利用し、炭酸ガスやアルコールを作ります。
表面に小さな泡が出たり、飲んだときにシュワッと感じたりするのは、その発酵による変化です。
つまり、テパチェはジュースではなく、少しずつ味や状態が変わっていく発酵飲料です。
家庭で作るものは、温度や材料、発酵時間によって仕上がりが変わります。
そのため、見た目や味だけで、アルコールが何%含まれているかを判断することはできません。
発酵時間が短ければノンアルコール?
「1日しか発酵させていないから、アルコールはない」とは言い切れません。
発酵の進み方は、日数だけでなく、室温やパイナップルの状態によっても変わります。
私のレシピでは、発酵時間を次のように紹介しています。
- 夏場は1〜2日ほど
- 冬場は3〜5日ほど
ただし、この日数はあくまで目安です。
夏の暖かい日は、1日ほどでもぶくぶくと泡が出ることがあります。寒い季節は、数日たってもゆっくり進むことがあります。
「何日置いたか」だけを見るのではなく、
小さな泡が出てきたか
香りが少し変わったか
甘さや酸味がどう変化したか
を見ながら、好みの状態で冷蔵庫へ移しましょう。
長く置くほどおいしくなる、というものではありません。
同じ手順でも、毎回少しずつ違う
実際に何度も仕込んでいると、同じ手順でも、季節や室温、パイナップルの熟し具合によって仕上がりが変わることを実感します。
だから私は、日数だけで完成を決めず、小さな泡や香りの変化を毎日見るようにしています。
少しずつ育っていく様子を観察することも、テパチェ作りの楽しさのひとつです。
なお、日本では、アルコール分1度以上の飲料を家庭で製造するには、酒類製造免許が必要です。
自家製テパチェはアルコール分を正確に確認しにくいため、海外のレシピを参考にするときも、日本の酒税法とは条件が異なることを知っておきましょう。
テパチェの詳しい作り方は、以下の記事で紹介しています。

子どもや妊娠中の人も飲める?

家庭で作ったテパチェは、アルコールが含まれていないことを確認できません。
そのため、
- 子ども
- 妊娠中や授乳中の方
- アルコールに弱い方
- お酒を控えている方
には、無理におすすめしないほうが安心です。
家族みんなで楽しみたい場合は、パイナップル果汁を炭酸水で割り、シナモンやレモンを加えると、テパチェを思わせる爽やかなドリンクになります。
発酵させないので、アルコールの発生を気にせず楽しめます。
運転前に飲んでも大丈夫?
自家製のテパチェを飲んだあとは、車やバイク、自転車の運転は控えましょう。
「少しだけだから」
「酔った感じがしないから」
「発酵時間が短かったから」
という感覚では、アルコールの有無を判断できません。
運転する予定がある日は飲まない。
これがいちばん分かりやすく、安心な考え方です。
冷蔵したあとも少しずつ変化する
テパチェは、好みの状態になったら皮や芯をこして、冷蔵庫で保存します。
冷蔵すると発酵はゆっくりになりますが、完全に止まるわけではありません。
保存中も炭酸ガスがたまることがあるため、容器を開けるときは、少しずつふたをゆるめましょう。
保存期間は、冷蔵で3〜5日ほどが目安です。
日数の範囲内であっても、香りや味に違和感があるときは、無理に飲まないことも大切です。
夏場の保存や管理については、以下の記事も参考にしてくださいね。

よくある質問
まとめ|テパチェは変化を楽しむ発酵飲料

テパチェは、発酵の過程で少量のアルコールが生じる可能性があります。
家庭ではアルコール量を正確に判断できないため、子どもや妊娠・授乳中の方、運転を予定している方は飲まない選択が安心です。
ただし、必要以上に怖がる必要はありません。
日数だけで完成を決めず、泡や香り、味の変化を見ながら、好みのところで冷蔵する。
発酵は、決められた時間を待つだけではなく、変化を観察する楽しさも含まれています。
パイナップルの甘い香りと、少しずつ生まれるシュワシュワ感を楽しみながら、テパチェを育ててみてくださいね。
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発酵や暮らしのこと、
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BeachBum発酵教室主宰
神奈川の海辺在住
発酵歴9年、麹づくり歴8年
発酵のある暮らしと腸活の知恵を発信ゆらぎやすい毎日に寄り添う発酵メディア「Hakkology」を運営
